こちらの記事は2013年2月7日に書いた記事をより詳しく再編集したものです。
現行機種で行う場合は起こりうるリスクを承知の上で試行してください。
入手方法と HTC desire HD の性能
Softbankから販売された HTC desire HD（Softbank 001HT）ですが、
搭載OSはandroid2.2
CPUにはsnapdragon8255 というシングルコア
RAMは768MB搭載
販売当時としては非常に高速なスマートフォンでした。
HTCという会社を私自身も世の中の方も広く知るきっかけとなった１台ではないかと思います。
当時はandroidのバージョンアップや、CPUもシングルコアでなく、デュアルコア、クアッドコアなどスマートフォンに搭載されるハード・ソフト、両方の開発がかなり激化していた時代だと思います。
その中で当初からバランスの良いハード構成だった HTC desire HD は、最新OS搭載のスマートフォンが発売される度、その最新のOSをいかに搭載するかと識者たちが知恵を絞り、 HTC desire HD 用のカスタムROMを次々とリリースしてきました。
そんな HTC desire HD は、販売から2年も経過した中古取扱いのスマートフォンショップでも値段が結構ついており、私自身も中古で12000円ほどで購入しました。
別途、取り外し可能だったバッテリーパックも含めると15000円ほどで入手した記憶があります。
root化とは
root化とはandroid搭載のスマートフォンやタブレットを管理者権限で動作させてしまうことです。
ここで言う管理者とは、スマートフォンやタブレットの製造メーカーとします。
そしてそのスマートフォンやタブレットを購入した私たちは使用者とします。
私たち使用者は、管理者が与えられた状態でスマートフォンやタブレットを使うことしかできません。
しかし、root化したスマートフォンやタブレットは使用者の権限を越え、管理者権限でそれらの端末を使うことができるようになります。
もっとも単純な変更は、windowsで使用されているようなメイリオと呼ばれるフォントに変更したり、管理者がプリインストールしているようなアプリを削除したりすることが可能となります。
HTCという会社は今もなお、購入した端末を管理者権限で動作させることができるメーカーです。
hbootをUNLOCK
HTCは購入した端末を管理者権限で動作させることができるサイトをメーカー自ら用意されています。
https://www.htcdev.com/ HTCのこのサイトでhbootを使用者がUNLOCKすることができます。
hbootってなんでしょうか？
hbootとはHTCが用意しているサービスモードのことです。
おそらくこのサービスモードはメーカーが端末を修理する上で、必要な状態と思われます。
なぜならこのサービスモードの状態から工場集荷時の状態にしたり、端末をリカバリーしたりすることができるからです。
私はwindows搭載のパソコンで言う、BIOSの状態なのかな？と思ってます。もちろんwindowsのPCではBIOSからPCの初期化とかできる機種はみたことはありませんが。
そのhbootをUNLOCKする。
UNLOCKすることでシステム内部のファイルにアクセスしたり（改変）することができるようになる為、結果、管理者権限のアプリをインストールしたり、プリインストールされたアプリを削除することが可能となる訳です。
crockworkmodのインストール
crockworkmod とはなんでしょう？
crockworkmod はカスタムROMをインストールしたり、ROMの内容をすべて保存し、リカバリーすることができるカスタムリカバリーソフトです。
HTC desire HD にインストールしなければいけない crockworkmod は aahk-12062012.zip というファイルで配布されてました。
SuperSU のインストール
SuperSU とはなんでしょう？
SuperSUとはスーパーユーザーの略称で、これを導入することでroot化が可能になり、インストールした全てのアプリの権限を管理することができます。
結果、RAMが768MBしかなくても、アプリをmicroSDにインストールして、極力RAMの使用領域を減らしたりすることができました。
HTC desire HD に導入したSuperSUは、 UPDATE-SuperSU-v1.04.zip というファイル名で配布されておりました。
root化のメリット
root化することにより、simフリーになったりする機種や、最新の androidOS へのアップデート終了となった機種の存続、RAM が極端に少ない機種は microSD へのアプリのインストール、CPUのオーバークロックなど、自作PCに近い内容でスマートフォンをいじる楽しさがあります。
が、近年格安simの登場によりsimフリー機種が増え、ほとんどの機種が androidOSのアップデートに対応し、RAMはほぼ4GBを搭載、多いものでは8GBにも及び、root化している状態の端末ではゲームのようなアプリが動作しなくなり、現状root化するようなメリットは無いように思われます。
root化のデメリット
チート対策でroot化を検知するようなゲームでは遊べない。
メーカー保証が受けられなくなる。
オーバークロック等で端末の寿命を縮めます。
カスタムROMの導入に失敗すると再起不能（高級文鎮）になります。
以上、現在ではエントリーユーザー向けの格安のスマートフォンをオーバークロック等して、ハイエンド機に近づけるような事ができたら面白いのかな？と、個人的には思いますが、最近はandroidOSも素晴らしいし、ハイエンドでは無くともクアッドコアのCPUであれば快適に動作するので、現状root化するメリットは感じられないかなと思います。
